家相では、水回りを不浄物として扱う。
だから、鬼門に置くのは凶相。
便所や風呂を鬼門に配置してはならない。
では、洗面所はどうか?
洗面所には洗濯機と洗面台がある。
厳密にいうならば、不浄となり、凶相だ。
しかし、よほどゴージャスな大豪邸でない限り、洗面所や洗面台の位置まで考慮して設計したりはしない。
不浄度が低いのだ。
日本の家屋では、湿気が嫌われていた。特に明治時代以降、家の中に風呂や炊事場が設けられるようになると、湿気がカビの原因になり、そこから悪い菌が発生して、住む人が病気になると考えられるようになった。
実際、それが、原因で病気になり、死んだ人も多かったのかもしれない。
だから、明治時代以降、湿気=不浄の気と考えられるようになったのだ。
とくに、現代風水の原点ともいえる、気学では湿気を嫌う傾向が強かった。
今でも、風呂の浴槽や台所のシンクは不浄物として扱い、鬼門に配置しないことになっている。
では、洗濯機はどうだろうか。
たしかに、汚い水を扱う。
しかし、ここから、悪い菌が発生して、家の中を漂うと考える人は少ないだろう。
なぜなら、洗剤と一緒に洗濯機の水はかき混ぜられているからだ。
そして、水が流されると、きれいな洋服だけが取り出せる。
もし、洗濯機が不浄というならば、着ている洋服も不浄になってしまう。
浴槽やシンクの場合、洗うと言う点では同じだが、使用後に、水垢やカビの温床になることが多いからNGなのだ。
洗濯機の場合も、ドラムがカビだらけになったりすると、悪い気が漂うので良くないが、洗濯機置き場に対して、過度に神経質になる必要はない。
家相設計でも、対象外とするのが一般的だ。
また、洗面台も、風呂に比べると、汚いというイメージがない。顔や手を洗うだけだからだ。
だから、清潔に保っていれば、問題ないと判断して、配置方位に神経質になる必要はない。
ただし、どちらも、不浄の気がゼロというわけではないので、、、余裕がある場合は、鬼門からずらしたり、家族の十二支方位からずらしたり、正中線や四隅線からずらしたりすると良いだろう。